残機
アクションゲームやシューティングゲームには「残機」という概念があって、自機がダメージを受けて破壊されると残機が減って、残機数がゼロになるとゲームオーバー、ってのはよく見かけるルールだ。
残機を同時にたくさん消費して一気に攻める、みたいなことができるゲームってあんまり多くないかもしれない。だいたい、一度にひとつずつ。アクションゲームだと、ひとつのコントローラで操作できる対象はひとつになっちゃうから、そうなるのも理解できる。ブロック崩しのゲーム、たまにボールを同時にたくさん出せるやつあるよね。一気にブロックを崩していけるけれど、やっぱり複数の対象を同時に制御するのってむつかしいから、残機の消費も早くなる。
さて。
この間、ちょっとぼくがテンパったときがあって、あのとき、ぜんぜんうまく表現できないんだけど、ゲームにたとえていうなら、自分という存在を「二機」同時に使っている感覚がなんとなくあった。ぼくのキャパシティを100としたときに、あのときに自分に襲いかかった状況は140くらいの大きさだったと思うんだけど、ふつうにやっていたら状況に飲まれる、そんな感じだった。なんだけれど、テンパっている自分を異常と思えるほどに冷静に客観視している自我があって、すごく不思議な感じだった。「あー、これ今回は厳しいね、テンパるのも無理はないわ」みたいな感覚。ひとりの自分が140のうちの100を片付けようと奮闘していて、もうひとりの自分が残りの40を余裕で相手しながら、100の方を心配している感じ。そいでさ、もうひとりの方の自分、いつもの自分とはちょっと性格がちがう気もしたんだよなー。なんだったんだろ、あれ。
そういう感覚だった、ってだけで、これ以上は書くことが残っていないのだけれど。でもさ、必要に応じて、自分の残機から二機とか三機とか繰り出して生きていけたら、なんかいいことあるかもしれないよね。高負荷のときはインスタンスを増やす、みたいな。
あと、最近のお気に入りの「亜人」という漫画を読んでいなかったら、この感覚に気付くことはできなかったかもしれない。残機の概念に近いものが出てくる漫画です。
- 作者: 桜井画門,三浦追儺
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/03/07
- メディア: コミック
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自分で書いていて「誰にも伝わらなそう」って文章だなあ。もし「その感覚、わかる〜!」という人がいたらこっそり教えてほしい。