お手紙

北海道のお土産に添えようと思って、恋人のご両親に宛てるお手紙を書いた。パスポートこそ不要だけれども「海外」であることに間違いない北海道まで、大事な娘さんを連れていったわけだし、最初にぼくからコンタクトを取るなら今かな、と思って。

ぼくの手書き文字は「きたなかわいい」という感じで、ベースが汚くて、そこに、ぼくが「こういう字はかわいい」と感じる成分をどんどん注入していったような字だ。我ながら、なかなかに味のある字だとは思うし、こういう字を好きだと言ってくれる人はいるものの、恋人のご両親に読ませる字としては分が悪いような気がして不安だった。それでも、こういったシーンでは「手書きである」ということこそが大事なんだと思い、自分の字で書くことにして、書いた。

あなたに喜ばれるあたしでありたい。

不安をよそに、お手紙はけっこうよろこんでもらえたみたいで、書いてみてよかった。これからも、機会を見つけては書いていこう。