投稿日時の意味を希薄化させる Tumblr の亜空間

情報を「新着順」で閲覧することが多いぼくの日々の中で、Tumblr が織り成す亜空間だけは異彩を放っており、ひとたびその亜空間に投げ入れられたエントリは、もはや「どれだけ新しい情報か」という問いかけからは解放され、今日もまた誰かにリブログされては遠くに行き、永遠を楽しむことを許された存在になるのだ。

ためしに、ここ数日のうちにリブログされたぼくの投稿を見てみれば、それは1ヶ月前のものであったり、2年前のものであったり、3年前のものであったり、あるいは8年前のものであったりして、もはや投稿者であるぼく自身がその存在を忘れてしまっているというのに、誰かのアテンションを吸い取っては輝きを増し、数年くらいの時間はヒョイと飛び越えて、過去の自分から現在の自分のもとへとやってきてくれる。

こういう体験は、ぼくは Tumblr 以外の場ではあまり得ることがなくて、ぼくの中での Tumblr の地位を揺るがないものにしている。