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品川庄司さん

と同じ母音で発音される、皆川亮二さんの漫画が好きだ。

約1年前、たまたまなにかのきっかけで「PEACE MAKER」を読んで、それからずっと、皆川作品のストーリーの続きを気にしながら生きる日々だ。

PEACE MAKER」を、当時の最新刊まで読み進めてしまったところで、乾きに襲われた。「もっともっと皆川先生の漫画を読みたい…!」それは強い渇望で、やがて己の心の中に木霊する声となった。

「漫画を読みたいか? 漫画を読みたいなら……くれてやる!!」

気が付けばぼくは「ARMS」を全巻揃えていた。そう、ぼくが最初に読んだ皆川作品こそ「ARMS」であった。20歳くらいの頃に、とても興奮しながら読んだのを覚えている。しかし、10年ほどの時を経て、細部まで完全には思い出せなくなっていたので、新鮮な気持ちで、もう一度、通して読んだ。


とてもおもしろかった。「ARMS」は名作だ。

かくして、単行本にして22冊分の皆川作品を飲み干したぼくであったが、それでも乾きが癒やされることはなかった。むしろ、さらなる乾きがぼくにまとわりつき、離れなくなったのだ。これはもう、中毒症状である。

投与は続けられた。

ADAMAS(1) (イブニングKC)

ADAMAS(1) (イブニングKC)

あぁ、しまった… 「ADAMAS」は、まだ完結していない作品であった…… これでまた、続きを気にしてしまう対象が増えた。

一方の「スプリガン」は、ぼくの心をいくらか鎮めてくれた。皆川作品の原点に触れた気がして、懐しさに似た感情を覚えた。なるほどなるほど、ここからはじまったのか。「ADAMAS」を読んでいても、キャラクタの個性の描き方や、目に見えない特殊能力の表現なんかは、やっぱり皆川作品だなぁと思ってしまう。ぼくにとってのひとつの基準となっている「ARMS」を思い出しては、「あぁ、このキャラは目に力を宿しているのか」などと思っては、楽しくなってしまう。

スプリガン」を読んで、ぼくの中の皆川作品の基準が「ARMS」から「スプリガン」に移っていくのを感じた。「なるほど、コウ・カルナギにつながりそう」「これが後のサイボーグ部隊か」と、ひとつひとつを紐解いて遡っていく楽しさを伴って、原点は、あるべき点に戻っていったのだ。そしてやはり「ARMS」は名作だ、と改めて思う。

ここまできたら、もう後には引けないだろう。ぼくはきっと「D-LIVE!!」も読んでしまうのだ。もし Kindle ストアに「KYŌ」が登場したときは、潔く即買いしよう。


この時代に生まれ、皆川作品に出会えたことを幸福に思う。皆川亮二さん、素晴らしい作品をどうもありがとう。品川庄司さん、すみませんでした。