名前を識ること

「もっと多くの写真を撮る」と決めてカメラを新調してから、お散歩の機会も増えて、狙い通りにたくさんの写真を撮るようになった。いえい。やっぱり写真はよくて、困ることと言えば、ディスクの消費スピードが早くなってしまったことくらいかな。

自分が撮った写真はだいたい Flickr にアップしてある。そうして、あとから眺める。撮ったときの気持ちを思い出す。写真を眺めるのが好きなので、もっと楽しく眺められるように、気まぐれに title と description を入力したりして。写真に title や description をつけようとすると、いろいろと調べなきゃいけなかったりする。撮ったときは「ただの川」だったものが、実はこういう名前の川だったのか、なんてことを知ったりして、自分が視るファインダの奥の世界と、地図に記されている実世界がつながって、過去と現在が地続きになっていく感覚を覚える。

北十間川

世界に対する解像度が上がるのは、豊かなことだ。世界に対する愛着が深くなるのは、豊かなことだ。

東京、北海道に住んでいた学生時代に出張で訪れるときは、なんか機関に対する申請とかあったから、いつもスケジュールがギリギリで、観光らしい観光はさぼっていた。いざ住みはじめてみても、用事があるところに足を運ぶばかりで、あと、人混みがあまり得意ではないから避けがちで、やっぱり観光らしい観光をさぼっている。でも、誰かに「あそこの川はー」「あそこの建物はー」なんて説明してもらいながら巡るのは楽しいから、本当はもっと観光した方がいいんだ。

今年の後半はもっと観光する。